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富田和明的個人通信

月刊・打組

2002年 2月号 No.73(2月27日 発行)

このページはほぼ毎月更新されます。年10回の発行

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梅は咲いたか 太鼓はまだか

2月26日

  この一月から二月の間の話は何を書いて良いのやら、ずいぶんと迷った。今とて腹を決めて書き始めた分けではない。冬場はたいした活動はしていないのであるからして、こういう時にこそ物書きの実力というものが遺憾なく発揮されるのであろう。俺は物書きなどではない、と開き直るのも簡単だが、独立早々、『月刊・打組』発行中断というのも悔しい。誠に悔しい。ただその悔しさの為だけに、今、駄文を書き連ねている。さて、どうしたものか‥‥。  去年の同じ時期には何を書いたかと思い起こせば、北京での痔瘻日記を掘り出してきて紹介している。それも十年も前の話を。つまり、頭の中は「何も今は書けません」とお手上げ状態であったことを示している。今年も同様である(やっぱり開き直った)。ここで困った時の日記頼みか! またしてもHP「その日の気分打」からの抜粋です。お許しを。

 

1月16日(水)

 早々と12月『新紀撃02』公演の会場下見に行って来ました。そこで何と日程まで決まってしまいました。こんなに早く日程だけでも決まったことなんてない!

 12月13日 (金)、14日(土)、場所は江東区亀戸、総武線「亀戸(かめいど)」駅から歩いてすぐ。近いです。まだオープンして一年と少々のあったらしい、ピカピカの「カメリアホール」です。詳細は、当然ながらまだまだ。でも予定が決まっただけでも凄い。11ヶ月前だけど、気が付けばもうすぐ、ってなことになるんだろうか?

1月24日(木)

 私は元気です。コンサートはやっていませんが、毎日忙しく過ごしています。一月二月は、おとなしくて、忙しいのです。

 俗にニッパチ(二月八月)は閑、とも言われますが、確かに半分は当たっていますね。でもこの時間にこそ、やらなくてはいけない今年の春に向けての、また、秋に向けての助走というものがあります。それから昨年の整理。自営業の方なら御存知、確定申告の準備もあります。いつもの富田なら、年が明けるとすでにほぼ申告の帳簿作りが終了していたという、まさに確定申告の鏡、税務署特選申告者にもなりそうなんですが、今回は、昨年の七月から時間が止まったようになっておりまして、そのお陰で、昨年の初夏から本年の年明けまでの一日一日を振り返っては想い出し、泣いたり笑ったりしながら暖かい冬の一日を机に向かって過ごしておりました。

 今年めでたく独立をしたのですが、まあこれで自分でやらなくてはいけないことが、またドッと増えておりまして、あれやこれやと考えては、また、動いてはおりますと、冬の一日が暮れてしまうのです。それから、昨年暮れ御好評いただきました『和太鼓 新紀撃』も、これから全国展開したいとうずうずしております。それから私の25周年の会場探しはまだまったく進行しておりません。このままではいけません。それから‥‥、ま、そんな風にのんびりしたり焦ったり忙しかったり冬の空を眺めたりの毎日です。

1月27日(日)

 昨日の寒さから一夜明け、雪か!と思いながら雨戸をガラガラと開けますと、雨の上がった曇り空。確かにまだ寒い。冬の到来だ、と肝にカツを入れました。

 昨日の午後、突如として僕のiBookのキーボードが壊れ(「K」と「。」)、朝さっそくクイックガレージ(マック専門の修理屋さん)に電話を入れ、渋谷に行って来ました。ここでは部品があるとすぐに直してもらえるのがありがたいですね。それにしても、やっぱりこのキーボード(iBookの)はチャチです。修理のおじさんも言ってました。壊れやすいんです。保証期間が過ぎていればこれだけで25,000円かかるそうですから、お金を出してでも2年の保証延長はしようと思ってます。でもここのスタッフの皆さんは、感じよく対応に当たられておりました(待ち時間、他人の修理の時もいちいち聞き耳を立てている僕です)。

 さてそれでもって渋谷の駅に戻りましたら、時間はちょうど昼の12時近く、あんなに寒々としていた冬の空の隙間から、青い空と太陽がこぼれているではありませんか。それと同時に若者たちの(わあ〜「若者たち」だって、僕もおじさんになったんだね)群生が兢々と街を埋め始めておりまして、早々と僕は地下の田園都市線に乗り込みました。この路線、愛乗者の方は御存知の通り用賀を出まして、電車が多摩川の畔「二子玉川駅」に来ると地上に、それも高架上に乗り上げるわけです。そこで眩しい青空が一気に僕の両の眼に飛び込んできたのです。こ、この、光は何の? ま、太陽の光に他ありませんが、いきなりの、それも瑞々しい蒼さが僕の胸を打ちました。こんな青空、日本海側では見られないんだろうな。

2月7日(木)

 5日(火)は、名古屋で東京打撃団のお仕事、初めてのゲストとしての出演でした。この日、打撃団公演初舞台を踏んだのが、熊谷修宏と同じ広島から上京してきた田川智文。彼の緊張の面持ちの一日を横で見ているのも楽しいものです。フフフ、誰にでもこういう時期がありますからね。新鮮です。

 さて、それからはずっとコンピューター関連のお勉強(というよりタダの遊びですが)をしております。普段は全然そんな時間もなく、ただやたらめったら使いまくりだけしていますから、中がどうなっているのか理解していませんが、毎年この冬の時期だけは少しだけ知識を詰め込もうとしています。 

 今年の冬の一つの課題は、ADSLにすることです。周りの人間が始めているのを見ると、こりゃあもう早くやらないと仕事にならない、なんて勝手にぼやいております(我が家の電話は、僕がいなければ留守番電話だし、居たらインターネットしてますから、どっちみち、ほとんど掛からない電話なのです。すみません商売気なくて)。さてそれで、どこのに入ろうかな〜。MAC OSもそろそろXを使いたいなと思う、暖冬の一日。朝早くから深夜まで、時間の壁がなくなりそうなコンピューターとの時間を過ごしております。

2月13日(水)

  やっぱり太鼓は気持ちいいですね。ここんとこ叩いていなかったので今夜は久しぶりに叩きましたが、新鮮でした。それに叩き初めのおニューの太鼓もあったので、よけいに音が新鮮でした。なにぶんにも太鼓アイランド青葉で使わせていただいていた会場が今年に入ってほとんど取れなくなってしまったのです。二月は一回だけ、そう、今夜だけです使えるのは。冬でこの状況ですから、もうこれではいけない!何とかしなくてはと、今日はついに色々とあたりまして、三月から東京目黒で太鼓アイランドをスタートさせます。こちらの方が場所を取りやすそうなんです。

 青葉は、5周年スペシャルとしまして、お馴染み青葉公会堂で三日間(5/8水 /16木 /23木)大ホール大舞台でワークショップを開きます。こちらの方もよろしくお願いいたします。

  きのうは、旧の正月元旦でしたね。今日が正月二日、中国、台湾、シンガポール、マレーシア、韓国やらアジア各地では、大いにまだ盛り上がっているんだろうな〜。日本にいるとまったく正月気分はありませんが。それでも我が家には嬉しい、あるモノが届きました。それは何なのか、ここではまだ書けませんが、ちょっとまだ喜んでいます。

2月17日(日)

 淡路島での和太鼓新紀撃01コンサートまで、後一ヶ月。こともあろうに、太鼓アイランド淡路が本拠地として使わせていただいている、しづかホールでこの新紀撃コンサートと同日同時刻に吉本バラエティショーが開かれるのです。小さい島で、この二つのホールが離れている距離は車でわずか10〜15分程度。まさかこんなことになるなんて‥‥。しづかホールはキャパ800人のホール、片や新紀撃を叩く、みくまホールはキャパ150人弱。聞くところによると吉本ショーはすでに満杯に近いらしい。こともあろうに新紀撃はまだチケットが手元にこんなにある(パラパラパラ‥とチケットをめくる音)。危うし新紀撃!みくまホールはチケットも預かってもらえない、ポスターの一枚も貼らせていただけない特殊なホールであって、宣伝が出来ていないのですが(この場所を選んだのは僕だし)文句は言えない。この想いは当日の舞台で叩いて返す!それとも、しづかホールへ打ち入りするか?

2月24日(日)

 二週間ほど前、パソコンショップに行ったついでに勢いでADSLに加入してしまい(どこにはいったらいいのか迷っていると、考えても判らなくなるので、まずどこでもいいから入ってみてそれから、考えようという、非常にいい加減な判断で入りました)、それが今日から開通したのですが、なるほどね、こんな風になるのかと、うろうろHPを見ておりますと一日が過ぎてしまいました。

 確かにスピードは速くなるけれど、このスピードがどれだけ自分の生活に役立つのか?一ヶ月4,000円ほどの出費を加えるほどのものなのか、ちょっと悩みます。それにプロバイダも気が付けばこれまでに四つも入っていて、これは整理しなおさないといけない、低料金でも四つだとずいぶんな金額になっているのだ。反省して、解約手続きを進めようとしましたが、これもなかなかスムーズにはいかず、せっかくの日曜日も暮れてゆく。

 今月はコンピューターネタが多かったな。まったくもって機械に使われていた二月でした。その間に、近隣の梅の花はすでに満開で、ぼちぼち春宣言してもいいかな。それに、花粉症も合わせて開始宣言かな‥‥。確定申告の準備もようやく終え、僕の太鼓活動も来週あたりから、そろそろ本格的に始動です。太鼓アイランドもこれから夏まで叩き駆け抜けます。よろしくお付き合いのほどを。そして太鼓アイランド5周年記念祭のスペシャルゲストは、佐藤健作氏に決定いたしました。ぜひご予定にお加え下さい。お楽しみに!


 

※邦楽ジャーナル2月号(2月1日発売)の、たいこ四方八方「太鼓人」に、まるまる一ページ『目指すはお笑い和太鼓演芸場-富田和明』として、インタビュー記事が紹介されています。文は、音楽ライターの渡部晋也さんです。正月3日に取材を受けたものです。独立して最初の取材申し込みであり、声を掛けていただいたことは、嬉しくないはずがありません。これをお読みになりたい方は直接、邦楽ジャーナル(03-3360-1329)にお申し込み下さい。定価税込み650円+送料?がかかると思います。ページをめくるとなんだか知っている人が一杯でした。

 

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インターネット版 『月刊・打組』2002年 2月号 No.73

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