2007年 4月号 No.114(4月13日 発行)
叩いて実る 人間力に支えられ
太鼓アイランドフェスティバル・打一好祭2007 終演
3月24日
発表会は、三年前から毎年行うようになりましたが、大舞台で開催する「打一好祭(だいすきまつり)」は今回が二回目となりました。 来年は稽古場発表会「打手(だって)2008」となります。 二年前の打一好祭も大変でしたが、今回は二回目だし少し余裕かなと考えていたのが甘い。 予想参加者数が前回に比べ最初少なかったので、KIDSを特別編成したり、伝統太鼓塾の演目を追加したりしていると、曲目が知らない間に増え(知らない筈はないですが・・・)、参加人数も前回同様となりました。 参加45人(大人35人、子供10人)。 大人の人数は減りましたが、意欲のある方ばかりで、あれもこれもと曲目に参加されていまして、曲自体は内容の濃い?ものになったと思います。
稽古をしだして最初心配になったのは、一曲の長さは短いものから長いものまでありましたが、これを全部つなげると‥‥や、やっ!机の円上の計算では二時間半を越える??? と気が付きまして、それからは曲のシェイプアップ作業をしていました。 本当はもっとたっぷり叩いたり、歌ったりしたかったところを、ばっさりとカットしまして、どんどん展開が早い構成になったかと思います。
私のソロ大太鼓演奏を除いても14曲ありましたから、今回はゲストもお呼びせず、私も一曲しか叩いていない、太鼓アイランドのメンバーだけでの一公演となり、カラーが鮮明になったのではないでしょうか? 大人参加者約40人と当日スタッフとお手伝いの皆さん約10人が朝から晩まで走り回って五時からの本番に向けて準備しましたし、前日の仕込みも大変でした。 プロのスタッフは極力少なくしているので、ほとんどメンバーだけで動くと、あれやこれやと至る所で大騒動の様相でございます。 これも舞台経験としては大切なものですが、私自分でほとんどすべてに指示を出していると前日から終わってフラフラになっていました。 舞台監督やら舞台スタッフを別にお願いするとこの部分は非常にスムーズに楽に出来る筈ですが、経済的状況から、ほぼ完全な手作り状態となっています(かなりカメリアホールのスタッフの皆さんにはお世話になりっぱなしですが)。 ほんと皆さん、お疲れ様でございました。 出演からスタッフまで、自分でも何をやっているのか判らない状況から、少し判ったところで、本番がスタートしたり、本番が始まってもシンジラレナイことが起こってアタフタして、またしかしそれを何とかサポートする人間力です。
人間て面白いですね〜。 公演前日も当日もこんな状況ですから、自分が何をどうしているのかも判らなくなっていたり状態もありますが、でもまたそれを見ていて、サッと動いて助ける人もいるわけです。 助け、助けられ、が瞬間に同時多発しているのが舞台の上です。
また舞台以外でもこんなことが起こっていました。 もうお孫さんもいるという(そんな風にはとても見えませんが)Nさんは、人より覚えるのは何倍も遅いと自覚していて、それでもとても稽古熱心な方ですが、そのNさんが、打一好祭に参加表明していたところに、ぷっつりと姿が見えなくなりました。 どうも体調が芳しくないということで休まれていました。 後で聞くと、病院に行くとある病名を告げられて「即刻入院!」とお医者さんに言われたらしいのです。 その時に真っ先に頭の中で考えたのが、打一好祭に出られなくなる。。。ということで、とにかく入院はせずに仕事は辞めて自宅療養。 しかし、それも病状は改善されずに、公演一ヶ月前僕に打一好祭参加断念を伝えて来ました。 僕も練習熱心なNさんの気持ちを考えると非常に残念に思いましたし、何より励ますつもりで、 「いつでも当日でも体調が良くなれば来てください。Nさんの叩く場所は空けて待ってますから」と言いました。 すると何が起こったのでしょうか? Nさん、とても気持ちが楽になって、また元気が沸いてきたそうなんですね。 そうしてまた、病院で検査を受けていると、お医者さんが検査結果を見て。。。。ええっ!と驚いたそうなんです。 「こんなことがあるんですね、消えてます。もう問題ないです」 と言われたそうなんです。 それですぐに練習に復帰は出来ませんでしたが、打一好祭当日には間に合いまして、僕も久しぶりにお顔を昨日拝見しました。 いつもにも増してお元気そうには見えましたし、しっかりと舞台で太鼓を叩いていらっしゃいました。 一説には病院の最初誤診だったのでは???という考えもありますが、素直に受け止めると良い話です。
僕も仕事が入っていないとつい病気になりがちで、忙しく動いている方が今のところは元気でやっていられます。 昨日、おとといと私もバテバテ気味でしたが、本番前の僅かな時間、数分だけでしたが新大太鼓を叩いたのです。
するとどうでしょう‥‥なんだか力が沸いてくるのです。 不思議ですね。太鼓の力ってなんでしょう?
疲れていたのに、よけいに疲れたのかもしれないのだけれど、体と頭はリフレッシュされているのです。 人間力は、一番好きな事をやっている時に、最大に発揮されるのだと思います。 打一好祭2007は、そんなたくさんの人間力に支えられ、また支えになっているのだと思います。
太鼓さん、ほんとうにありがとう。 皆様、お疲れ様でした。 と、書き終えていると、
外がものすごい風嵐が吹き荒れているではないですか‥‥。 これが昨日だったら大変だった。。。私、ほんと御天と様にも助けられております。 感謝、感謝。
【後記】 太鼓アイランドメンバーの皆さんのもの凄いパワーに引きずられて、私も動かされています。 最近では特にそうです。 凄いんですよ。 確かに初回舞台よりも皆さんパワーをつけまして、舞台の上では恐いものなし状態(のよう)です。 衣裳もよく考えてこられて、私も当日、それも本番で初めて見てビックリしてます。 指示を出しているつもりが、指示を出されていたり、励ましているつもりが、励まされていたり、まさしく「人」という字の如き人間力。 楽しいですね。
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お越し頂きました皆さま、ありがとうございました!
参加の皆々様、お疲れさまでした!
photo/Kajiyama Hiroaki
Next DAISUKI-MATSURI 2009 is also the 12 th anniversary TAIKO ISLAND
次回、太鼓アイランド12周年記念「打一好祭2009」をお楽しみに! 来年は「打っ手2008」を開催
打一好祭2007 写真館 |
vol.2 富宅 屋台囃子 桶鯛 TOKIMEKI 東京なん駄 祭りKIDS photo/KAJIYAMA Hiroaki |
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